今回は我が家のラブラドールレトリバー(オス・12歳)における「肛門嚢アポクリン腺癌」の手術から3カ月の経過を記事にしています。
肛門嚢アポクリン腺癌は犬の皮膚腫瘍全体の約2パーセントと比較的稀な腫瘍なので、同じ疾病で悩まれている方は情報が少ないので、少しでも参考になれば幸いです。
肛門嚢アポクリン腺癌術後の治療
再発性の高い腫瘍といわれており、転移を抑えるために抗がん剤(分子標的薬)等で抑制することが推奨されているようです。
ただし抗がん剤を用いると少なからず副作用があるとされており、その代表的なものに食思不振があります。
食べることが何よりも楽しみにしている我が家の愛犬です。
その楽しみを奪ってしまうことは私たちには耐えられず、抗がん剤は出来る限り使いたくないと考えておりました。
術後処置と今後の治療方針
術後、在宅での治療や処置は、排せつ後の肛門部洗浄と消毒、発赤部や創部への軟膏塗布でした。
排泄後の洗浄は現在も毎回欠かさずに実施していますが、消毒や軟膏塗布は2週経過したころから中止し、異変が確認されたら再開という感じに変化。
術後1カ月目の再診において転移や再発の所見は認められず、抗がん剤は使用せず経過を観察するということで当面の治療方針が固まりました。
中央生存期間544日との闘い
文献を調べると肛門嚢アポクリン腺癌の治療を受けた犬の中央生存期間は544日。
現在は約80日経過、快食快便です。
剃毛された部分が元通りになるのは約3ヶ月
手術のため剃毛された肛門周囲と尻尾ですが、元の状態に戻るのに約3ヶ月要しました。

術前の説明では「少しの範囲」だったのですが、実際に面会してびっくり広範囲。
1日も早く生え揃ってくれることを祈りました。

心配なこと
昨年、前立腺肥大の治療として外科的に精巣を除去したのですが、その頃から体重の微増と後ろ足の力が衰えが気になりだしました。
元気に駆け上がっていた階段は軽い介助を要し、最近では床からの起き上がりも苦労している状況が見受けられます。
彼の状況に合わせ私たちの生活スタイルも見直す時期が迫っているのかもしれません。
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