老犬と病気 前立腺肥大症

レトリバーと暮らす
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我が家のラブラドールレトリバーも11歳、立派な高齢犬となりました。

これまで大きな病気が無かったのは、以前の記事でも紹介したように良質なフードのお陰だと思っています。

よく食べ、よく遊び、そう元気が1番の取り柄だったのですが、思わぬところに盲点がありました。

タイトルでお分かりのとおり、今回の記事では我が家の老犬を襲った「前立腺肥大」について実体験も交え解説をします。

去勢手術をしていない高齢犬と暮らしている方は必見です。

前立腺肥大とは

前立腺肥大症とは前立腺が大きくなり2次的に様々な障害を引き起こす疾患です。

原因は精巣から分泌されるオスのホルモンの乱れで、肥大した前立腺が直腸や尿道を圧迫し排泄の障害を起こしたり、骨や神経を圧迫し後ろ足の跛行(引きずり)を起こします。

去勢手術をしていない高齢犬に多くみられる疾患と言われているようです。

排便障害は突然やってきた

ある朝、他に何の症状もなく突然便秘症状が出現。

1日様子をみましたが、ゼリー状の血便のみが排泄されるだけ。

また追い討ちをかけるように頻尿も出現し、家の中で所構わず尿失禁するようになりました。

前立腺肥大による排泄障害と診断

その後も排便はなく、身体が小刻みに震える等、今までに見たこともないない状態になったので、通院したところ「前立腺肥大」による排泄障害と診断されました。

前立腺肥大の治療

外科的に精巣を除去することでホルモンの分泌を抑え前立腺を縮小させる方法と薬剤でホルモンの分泌を抑える内科的な手法が代表的な治療といわれています。

去勢手術をすることで根本的に治療することが出来ますが、高齢犬の場合は手術のリスクもあるので、内服でホルモンを抑える方法を選択するケースもあるようです。

しかし、内服治療の場合は完治は難しく再発のリスクが生じます。

治療の経過

治療を開始してから3日間は薬の効果は感じられず、体力が徐々に失われていきました。

治療用に処方された特別食は食べても嘔吐、ついには食べることすら拒否。

肛門からはダラダラと下血があり、炎症が悪化し肛門周囲に瘻(穴)のようなものもできてきました。

次第に起き上がることも困難になり、何とか口に入れてくれた「アイスクリーム」も拒否をするようになったのです。

数日でツヤがなくなり完全に病犬になってしまいました

最悪を覚悟した数日

夫婦で協力し祈るような気持ちで昼夜付き添いを開始すると共に、居間全体にペットシーツを敷き詰め、どこで吐いても、どこで排泄しても大丈夫なように環境も整えました。

とにかく食べないことには始まらないので、調子が良さそうな時には強引に口を開き治療食や内服薬をねじ込みましたが、嫌がる仕草から辛さが伝わってきます。

ヨロヨロになりながらも何度も何度も排泄しようと頑張っている姿を見ると、ここで諦めるわけにはいかないと半泣きで頑張りました。

希望の便

治療開始から4日目(排便が無くなってから5日後)、ついに排便がありました。

小指大で超カチカチの便でしたが、我々にとっては希望の便です。

それから少量ですが排便が始まり、1週間後には軟便ではありましたが散歩毎の排泄が戻ってきました。

少しずつ食欲が出てきた頃 表情に力が戻ってきました

その他の症状

排泄のことばかり気にしていましたが、改めて状態を俯瞰してみると、後ろ足の力がすっかり弱っていることに気付かされました。

活動が低下したことによる筋力低下か前立腺の圧迫による神経障害なのか判然としませんが、引き続き気が抜けない状況です。

今後の課題

去勢手術をするか、内服治療を継続するか、主治医と相談しながら決めていく必要があります。

また、治療費もそうですが、介護体制を整えるのは綺麗事では済まされず、大きな負担となることを実感いたしました。

家族の誰かが病気になったり要介護状態になるということは普段当たり前のように行っている生活が出来なくなるということです。

このような困難を乗り越えるためには何が必要なのか?もう一度整理してみる必要がありそうです。

前立腺肥大、その後の様子はこちらからどうぞ。

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