部下の育成に悩んでませんか
「部下が育たない」「指示待ちの部下が多い」「部下とのコミュニケーションがうまく取れない」等、スタッフの育成にストレスを抱えている管理職は少なくありません。
このような悩みを抱える上司には5つの共通点があるのです。
このポイントに沿って振り返るだけで育成が楽になる
これから紹介する5つのポイントは、恥ずかしながら全て過去の自分に当てはまっています。
そして、この考え方の癖に気づいたことで、その後の育成に関するストレスは随分と軽くなりました。
実際に部下が成長したかどうかの客観的な評価は難しいですが、自然な気持ちで部下を認められるよう変われたのです。

お恥ずかしいですが、すべてが過去の自分です
育てられない上司に共通する5つのポイント
教える立場でしか考えていない
1から10まで教えてしまう
得意げに結論まで語る。
一見すると質問に対して丁寧にアドバイスする上司として評価が上がりそうですが、内実は考えさせるという視点は完全に欠落、しかも考える機会さえも奪っています。
どう教えるかに関心はあっても、何をどう学んだかという部下への関心はない(薄い)のです。
部下は良い上司を演じるための道具ではありません。

渦中は部下を利用している意識は全くなかったですよ。でも振り返ると自分に関心が向いていたかも。
正解は一つ
一問一答。学校での勉強のように正解なるもを与えていた。
学校と違い実践ではさまざまな対応が求められるものです。
特に困難なケースに直面した際に求められるのは臨機応変な対応です。
変化に対応するために必要なことは、一つの正解ではなく考える力なのです。

家でも「べき」が強かったんじゃない。一歩間違うとパワハラよ
優秀でありたい
自分の考えは正しい
知識や経験のある自分の考えは常に正しい、あるいは正しくありたい。
これまでの努力によって得た経験や知識は間違いなくご自身の宝物だと思います。
しかし、この宝は誰にとっても同じ価値とは限りません。
自分の中にある正解に拘るがあまり、相手の知りたいと距離ができてしまっては意味がありません。
間違えてはいけない
失敗や間違えを見せられない。
能力が低いことを認めてしまうと、今の自分の立場が守れなくなってしまうという恐怖があり完璧な自分を演じます。
正論で武装し他者を論破しますが、自分自身も正論に縛られ行動はガチガチに窮屈です。
失敗したり、間違ったり、知らなかったと言えることで得るものは沢山ありますが、失うものはありません。

完璧主義を自覚し間違いを認められるようになったら随分楽になったな
自信がない
尊敬されたい、頼りにされたい
優秀でありたいと思っている反面、自信がない。
この不安から逃れるために、他者から認められたり尊敬されることが必要です。
よって前項で紹介した完璧な自分や間違えられない自分が必要となるのです。
超えられるのが怖い
相手の間違いや失敗を指摘し、正解なるものを与えることは得意だが、自分を超える才能を伸ばすことは恐怖。
組織全体の利益として考えることが出来れば、才能のある部下が自分を超えていくことを歓迎できるでしょう。
長期的に見れば、その才能を見つけ伸ばしたという評価が得られることもあるかも知れません。
しかし、自分が一番でいたいので部下の才能に蓋をするような扱いをしてしまいます。

一生懸命努力する原動力にはなっていたのは確かだけど器が小さいな
信用できない
部下の能力を信じることができない
部下の能力を信じることができず、つい細かな指示を与えている。
一見すると部下が失敗しないよう親身になってアドバイスしているようですが、裏では自分が思う通りの行動をするようコントロールしているのです。
他人の失敗が許せない上司や、自分がやった方が良い結果が出ると思っている上司は、自分と同じ行動を部下に求めます。
自分の劣化版コピーが一番安心なのです。結果として、成長するために必要な失敗の経験を奪ってしまいます。
実は自分の能力も信じることができていない
自分のありのままを受け入れることができないと、他者を正当に評価することができない。
自己評価が低い上司が自分を認めるためには、常に自分より下の存在としての部下が必要になるのです。

「信じる」と「期待する」を混同すると間違いを起こしてしまうんだよな
責任逃れ
育たない理由は部下にある
自分はきちんと教えているということを正当化するためには、育たない原因は部下にあるという図式が必要。
「今年の新人はレベルが低い」とか「最近の若者は甘やかされているから」という台詞はどの職場でも耳にすると思います。
しかし、「部下を育成できないのは自分の能力が足りないから」という台詞は不思議とあまり聞くことはありません。

自分以外に原因を考える癖は要注意ですぞ
関係性が固定
学習しない組織
これまで紹介した部下を育てられない上司と部下の関係が常態化すると「教える側」「教えられる側」という役割が固定してしまいます。
つまり「過保護な上司」と「指示待ちの部下」という図式が作られるのです。
部下の育成という課題を考える時、自分たちは正しいということを前提としてしまいがちです。
とりわけ対象が部下なので、上司としてのプライドが高い人ほど自分たちの問題として振り返ることは困難です。そしてこの過ちが繰り返されることで事態は深刻化するのです。

いや〜お恥ずかしい
最後まで読んで頂きありがとうございます。
そうは言ってもなかなか環境は変えられないものです。この機会に転職を視野に入れ、オンライン無料面談を利用してみるのもアリかも知れません。
何とか今の職場で踏ん張りたい人は心理学を学んでみるのも効果的です。

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